院長ブログ・整形外科コラム

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整形外科コラム

2022年8月5日

打撲後に痛みが続く場合は骨挫傷の可能性もあります

こんにちは。

 

膝や足をぶつけたけどなかなか痛み続いて困っていることはないでしょうか?

走っていて転倒したあと痛みが続くことはありませんか?

また痛みがあって整形外科を受診、レントゲン撮影した結果明らかな骨折はないと診断され様子見ていても痛みが続くことがあります。

このような場合は骨挫傷の可能性があります。

骨挫傷とは骨皮質(骨の表面を構成する部分です)の連続性があるものの、骨の内部に出血が生じた状態をいいます。

つまり、レントゲン像では骨折は認めないけど骨の内部が傷ついている状態ということになります。

骨挫傷の診断は骨皮質には特に問題がないのでレントゲン像では判断が困難で、通常はMRIを撮影して行います。

 

論文(Serhat Mutlu,et al.Open Orthop J. 2015; 9: 84–88.)から引用した膝関節のMRI画像です。。

膝関節を横から見たところです。

大腿骨の後方の骨髄内が白く変化している部位が骨挫傷の部位になります。

通常の打撲と比べて痛みが長く続いている、ぶつけた部位を押さえると痛みが強いなどの症状があれば骨挫傷の可能性があります。

治療は基本的に安静にしておけば週単位、部位によっては月単位の時間はかかりますが徐々に症状は軽減します。

では、レントゲン撮影しても特に問題なかったけど膝や足首の痛みが続いている場合にMRI検査を行うべきでしょうか?

画像検査(MRI撮影)のメリットとしてはきっちりと骨挫傷の診断がつけば今後の安静期間をある程度予測できることです。

デメリットを強いてあげるならたとえ診断がついたとしても症状が改善するまで安静にするのには特に変わりがないということでしょうか。

ぶつけたり転倒後に膝や足首の痛みが続く場合は一度整形外科を受診してみてください。

 

 

写真はお庭で咲いている向日葵です。

この向日葵は苗を頂いて育てました。

こちらの向日葵は昨年の夏、庭で採取した種から育てました。

向日葵は暑いと元気ですが水が不足するとすぐに元気がなくなるので毎日水やりが大変です。



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