院長ブログ・整形外科コラム

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整形外科コラム

2023年7月30日

健康寿命を伸ばしましょう

2023年7月27日に川西市保健センターで開催されている令和5年度「健康大学」の講義を担当しました。
今回、講義に関連した内容を記載したいと思います。

 

健康寿命をご存知ですか?

 

健康寿命は「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」です。2000年に世界保健機関(WHO)が提唱しました。
平均寿命は「0歳における平均余命」をいいます。
「平均寿命」と「健康寿命」の差は、「日常生活に制限のある健康でない期間」となります。

 

2019年の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳、健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳、「平均寿命」と「健康寿命」の差は男性8.73年、女性12.06年でした(1)。
すなわち、男女ともに多くの人が「お迎えが来て旅立つ」前の8年以上は日常生活に制限のある時間を過ごしていることになります。

では兵庫県はどうでしょうか?
兵庫県の「健康寿命」は、男性72.48歳、女性75.50歳、「平均寿命」と「健康寿命」の差は男性9.39年(全国40位)、女性12.36年(全国37位)で、いずれも全国平均より長くなっています(2)。

一番短い県は、男性は青森県7.13年、女性は栃木県10.03年です。
ちなみに川西市と隣接している大阪府は兵庫県とほぼ同様で男性9.10年、女性12.70年です。

家族の介護の負担や日常生活の質(QOL)の悪化を考えると、「健康寿命」を伸ばして「不健康な期間」をなるべく短くすることが生きていく上では重要です。
生まれてきたからには必ず旅立つ日がやってきます。
自分で食事をしたり、自分の足で歩いてトイレに行くなど若い頃には当たり前に出来ることをなるべく旅立つ直前まで介助なくできるようにしたいものです。
そのためには身体機能が低下することによる転倒や骨折を予防することが健康寿命を延ばすことにつながります。
暑い日が続いていて日中に体を動かすのは難しいですが、朝晩の涼しい時間帯になるべく身体を動かすようにしましょう。

 

1) 厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト

平均寿命と健康寿命


2) 厚生労働省 令和3年12月20日資料3-1第16回健康日本21(第二次)推進専門委員会https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000872952.pdf

 



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