2022年8月21日
こんにちは。
冷湿布と温湿布、どちらが好みでしょうか?
当院ではいくつかの外用薬を院内処方という形で処方しています。
そのうち、ロキソプロフェンナトリウムテープでは冷湿布タイプの「ユートク」と温湿布タイプの「タイホウ」を扱っています。
大鵬薬品が販売しているロキソプロフェンテープの温感タイプです。
こちらは祐徳薬品が販売している冷感タイプの湿布です。
では、冷湿布と温湿布の違いは何でしょうか?
温感、冷感のどちらの湿布も効能又は効果、用法及び用量は同じです。
効能または効果、用法及び用量は同じでも冷湿布は貼ったときに冷たく感じますし、温湿布は温かく感じます。
その貼ったときの感じ方が違うだけです。
貼った部位の皮膚の温度はどちらの湿布を使用していてもほとんど変化はないとされています。
冷湿布は、「メントール」などによって冷たい感じ、ひんやりした感じを感じるようになっています。
一方、温湿布は「カプサイシン」という成分によって貼った時に皮膚がぽかぽかした感じになるようになっています。
つまり、湿布を体に貼っても実際にその部位の体表面の温度が上がったり下がったりするわけではなく、湿布に含まれている薬剤によって皮膚が温かく感じたり冷たく感じたりするようになっています。
では、実際にどちらの湿布を使うのがいいのでしょうか?
捻挫など急性期の外傷の場合、痛み止めとして使用する際には念のため冷湿布を選択してください。
それ以外の場合はどちらを選択しても問題ありません。
ただし、温湿布に含まれている「カプサイシン」は皮膚に対する刺激が強いため、温湿布を使用する際には入浴の30分以上前にはがすこと、入浴直後には貼らないことが添付文書には記載されています。
温湿布を使用する際には注意しましょう。